メーカー | SHARP | |
型名 | CS-S952-X | |
種別(メーカー分類) | 一般電卓(グリーン購入法適合電卓|実務電卓) | |
発売開始 | 2012年11月27日 | |
製造終了 | - | |
寸法 |
奥行 191 mm × 幅 132 mm × 厚さ 36 mm(公表値)
※実測したところほぼ一致した。 |
|
重量 |
245g(電池を含んだ公表値)
248g(実測値) |
|
入力方式 | 標準方式 | |
画面 |
白黒液晶7セグメント12桁+負号
+7セグメント・カウンター2桁 +状態インジケーター19個 |
|
CPU | 不明 | |
RAM | 不明 | |
ROM/Flash | 不明 | |
電源 | CR2032 × 1+太陽電池 | |
プログラミング言語 | なし | |
公式ページ | 電卓 CS-S952-X:シャープ | |
説明書URL |
取扱説明書ダウンロード│電卓│サポート・お問い合わせ:シャープ
※pdfファイルへの直接リンクはやめておきます。 |
|
著者の購入年 | 2018年2月 | |
著者の購入価格(購入店) | 4,428円(税込)(ビックカメラ有楽町店)ポイント10%還元あり |
本機 CS-S952-X は SHARP の最上位実務電卓の1つです。
機能が豊富で価格もそれほど高くありません(
DS-20DB
などの CASIO 本格実務電卓と比較したとき)。
SHARP の
電卓サイト
に行って、本機を見つける場合、「
グリーン購入法適合電卓
」をクリックしないといけません(2018年3月17日現在)。
同型機
CS-S952C-X
は「
実務電卓
」を押すと、表示されます(2018年3月17日現在)。
ここのところは、SHARP の分類の仕方が悪いような気がします。
上写真の左から
Canon HS-1220TSG
、
CASIO DS-20DB
、そして本機 SHARP CS-S952-X です。
各機種の上から見た面積を比較してみましょう。
機種名 | 奥行 × 幅 | 面積 |
---|---|---|
Canon HS-1220TSG | 179.5 mm × 130 mm | 23,335 mm 2 |
CASIO DS-20DB | 189 mm × 137 mm | 25,893 mm 2 |
SHARP CS-S952-X | 191 mm × 132 mm | 25,212 mm 2 |
本機は CASIO DS-20DB より少し面積が少ないだけです。
今時の電卓としては大型の部類です。
斜め下から見てみると、写真右の本機の画面に強い傾斜が付いているので、本機の厚みが大きいことが分かります(
画像集
も参照)。
このため、携帯性は写真中央の CASIO DS-20DB より不利になります。
本機 SHARP CS-S952-X の特徴は機能が多いことです。
CASIOの実務電卓でここまで機能が多いものはないでしょう(2018年3月現在)。
本機は約7分の無操作状態が続くと、オートパワーオフします。
たいていの電卓の場合、再起動すると途中まで計算していた状態を忘れてしまいます。
再起動してもメモリーやGTを維持する電卓はありますが、たいてい計算の途中状態までは維持しません。
ところが、本機は「続行」機能で計算の途中状態を復活することが可能です。
本機がオートパワーオフしているときに[.]キー(小数点)を押すだけです。
これでオートパワーオフ前の状態が完全に復活可能です。
2018年3月現在、この機能を搭載している機種は少ないようです。
本機 CS-S952-X 以外には、SHARP の他の上位機種
CS-S952C-X
,
EL-N942-X
,
EL-N942C-X
に搭載されています。
上写真の左上の数値(38)がカウンターです。
四則演算を連続で行っているときに入力した(置数した)数値の回数を表示する機能です。
入力する数値の数が決まっているときは、入力忘れの確認として役立つことでしょう。
表示範囲は00〜99です。100になると00に戻ります。
詳細は上の「機能一覧」のカウンターを参照して下さい。
この機能は、SHARP の他の一部の電卓でも利用可能です。
2回計算したとき、それらの結果が同じ時に OK を表示するという機能です。
メモを取らなくても検算ができます。
ただし、計算の途中過程は確認していません。
アンサーチェックを有効にしたとき、GTは使えなくなります。
この機能は、SHARP の他の一部の電卓でも利用可能です。
「グランドトータル(GT)/アンサーチェックスイッチ」
(上の写真)で中央の・を選択すると、通常の状態(アンサーチェックではない状態)で GT を無効化できます。
GT は意識的に使わないときは邪魔とも考えられますので、GT を使いたくないときは少し便利でしょう。
2018年3月現在、この機能を搭載している機種は少ないようです。
本機 CS-S952-X 以外には、SHARP
CS-S952C-X
,
CS-2135L
,
EL-VN82
,
EL-N802
に搭載されています。
日数計算の主な目的は期間の長さ(日数)を求めることです。
本機 SHARP CS-S952-X の期間計算の方法は以下の3つです。
両落:期間の長さに初日と最終日を含めない。
片落:期間の長さに初日と最終日のどちらか1つを含めない。
両入:期間の長さに初日と最終日を含める。
たいていの実務電卓(SHARP以外も含む)だと、片落だけ、あるいは片落と両入が使えることが多いようです。
しかし、本機では珍しく
「両落」
が使えます。
両落の用途は少ないような気がするのですが、本機の機能の多さを象徴しているような感じです。
2018年3月現在、「両落」を搭載している機種は少ないようです。
本機 CS-S952-X 以外には、SHARP
CS-S952C-X
だけに搭載されているようです。
本機 CS-S952-X のキーは、電卓によくある端を押すと傾くキーです。
キーを押し込んでいる途中でグラつきを感じます。そのせいか押し込んでいる途中は指が落ち着きません。
早打ちをするとこのグラつきのせいか指が疲れます。
しかもキーをしっかりと押し込まないと反応が悪い時もあります。
キーとキーの間の隙間は、キーの大きさを考えると狭いと言えます。
そのため、キーボードが窮屈な感じがしてストレスを感じます。
本機 CS-S952-X のキーは、先日紹介した
CASIO DS-20DB
ほど快適ではありません。
CASIO DS-20DB のキーは、キーとキーの間の隙間が広く、適当に押しても反応してくれるので、ストレスを感じません。
それでも本機 CS-S952-X のキーは、 SHARP EL-S452-X や CASIO JF-120GT のような安い機種のキーよりは打ちやすいと言えます。
しかし、
Canon HS-1220TSG
のように安くてもキーが打ちやすいものもあります。
筆者の個人的な感覚では、Canon HS-1220TSG の方が本機よりも打ちやすく感じますが、これは人によるでしょう。
本機のパッケージの裏に「サイレントキー」と明記されています。
しかし、打鍵音は大きいとしか言いようがありません。
本機 CS-S952-X の打鍵音は、私が持っている他の実務電卓
SHARP EL-S452-X
,
Canon HS-1220TSG
,
CASIO JF-120GT
,
CASIO DS-20DB
のいずれよりも大きく感じます。
一般電卓の説明書はたいてい紙一枚を折り畳んだものです。
前回紹介した
CASIO DS-20DB
のような高級機でも同様です。
しかし、本機の説明書は違います!
何とちゃんと冊子になった説明書なのです。
一般電卓なのに表紙と裏表紙を除いて、30ページもある説明書です。
紙一枚を折り畳んだものより格段に読みやすいと言えます。
最近の SHARP の一般電卓の説明書は手抜きすぎて[CA][C][CE]の違いすらまともに説明できていないものもあります(
EL-S452-X
や
EL-VN82
など)。
しかし、この説明書はそのようなことはありません。
上の機能一覧のように日数計算をするときは、[C][M+]を押して日数計算モードに入ります。
時間計算をするときは、[C][√]を押して、時間計算モードに入ります。
もちろん[M+]キーや[√]キーの近くに「日数」「時間」と印刷されていますが、お互いに離れた場所にあって慣れないと見つけ難いのです。
さらに日数計算に[M+]を使ったのは失敗ではないでしょうか。
[C][M+]と押すべきところで[C]を押し忘れると、メモリーの内容を書き換えてしまう可能性があります。
間違いにすぐに気がつけば、[M-]を押して回復はできます。しかし、別の操作をしてしまうと回復できません。
[M+]ではなく、他のキーに割り当てるべきだったと思います。
ただし、日数計算と時間計算のキーが分かれているのは、CASIOの電卓よりも良いと思います。
CASIOの電卓の中で日数計算と時間計算ができる機種は、それらの計算を開始するキーが1つになっています。
その副作用でCASIOの電卓は日数計算の開始方法が分かり難くくなっています(2018年3月現在)。
個体差の可能性はありますが、電池蓋に使われているネジの頭の十字の溝が短くて回しにくいのです。
溝が短いので、ドライバーのサイズを適切に選んでしっかりと押し当てないと、回転しません。
溝の短いネジの頭は潰れやすいので、回す時は慎重に回す必要があります。
本機 SHARP CS-S952-X は、SHARPの最上位電卓の1つです(2018年3月現在)。
最上位と言っても2018年2月に4,428円で買えたので、特別に高価というわけではありません。
SHARP 最上位電卓の1つだけあって機能は充実しています。
前回紹介した
CASIO DS-20DB
(2018年2月に7,506円で購入)よりも安くて機能が多いのです。
特に
「続行」
は他社にない便利なものです。
しかし、本機のキーボードの打ちやすさは CASIO DS-20DB よりもかなり見劣りします。
個人的には低価格実務電卓の
Canon HS-1220TSG
よりも打ちにくいのではないかと疑っています(ここは感覚的な問題なので、個々人によって異なるでしょう)。
しかもサイレントキーを自称しているにも関わらず、その打鍵音は私が今までに経験した実務電卓の中で最大級の音量です。
携帯性も良いとは言えません。
画面に強い傾斜が付いているので、側面から見るとくの字型になっており、携帯しにくい形状になっています(
画像集
の側面の形状を参照)。
以上のように本機は SHARP 最上位電卓の1つとは言え、価格の限界も感じます。
しかし、CASIO の本格実務電卓(CASIO DS-20DB含む)が総じて高価過ぎるという面もあり、本機で十分という人も多いでしょう。
特に SHARP系の操作にこだわる人には、良い電卓でしょう。
しかし、キーの打鍵音が大きいことに注意する必要があります。