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CASIO fx-375ES

CASIO fx-375ES 正面写真 メーカーCASIO
型名fx-375ES
種別関数電卓
発売開始2012年12月
製造終了 -
寸法奥行 162mm × 幅 80mm × 厚さ 11.1mm(ボタンを入れると約13mm)
ハードケース背面装着時 : 奥行 約164mm × 幅 約83.5mm × 厚さ 約17.5mm(実測値)
重量90g(電池含む、メーカーは95gとしている)、127g(ハードケース装着時)
いずれも実測値
入力方式教科書表示方式、ライン表示方式
画面青色液晶 96 × 31 画素+状態インジケーター16個
CPU不明
RAM不明
ROM/Flash不明
電源LR44 × 1 +太陽電池
プログラミング言語なし
公式ページfx-375ES | スタンダード関数電卓 | 関数電卓 | 電卓 | CASIO
説明書URLfx-375ES/915ES/995ES 取扱説明書ダウンロード
著者の購入年2016年5月
著者の購入価格(購入店)1,544円(税込)(Amazon Japan)

概要

2019年8月から後継機種のfx-375ESAが発売されました。

CASIOで最初に教科書表示入力ができるようになった fx-82ES(2004年)の子孫機種です。液晶解像度はその頃から変わっていませんが、fx-82ES と比べると機能は大幅に増えています。本機 fx-375ES は関数電卓としての基本的な機能はほとんどそろっています。ただし、ベクトルと行列は扱えません。上位機種として、fx-915ES と fx-995ES がありましたが、それらは2015年〜2016年頃に製造終了在庫のみとなっています。

ここ数年、教科書表示入力ができる最安値の関数電卓とされてきました。しかし、2017年3月頃から本機よりも機能が多い Canon F-789SG も似たような価格で売られるようになり、本機の立場は微妙になっています。

レビュー

安い教科書表示関数電卓が欲しいなら定番の機種でした。ベクトルと行列の機能はありませんが、関数電卓としての基本的な機能は揃っていますし、何よりも教科書表示入力ができます。教科書表示入力の使いやすさを覚えたらライン表示の電卓は使えなくなります。
しかし、安いが故の欠点もあります。

  1. 単位換算がハードケースに貼られたリファレンスラベルあるいは説明書のコード表を見ないと単位換算ができない。
  2. 科学定数入力も同様のコード表を見ないと使えない。
  3. 4方向カーソルキーが1枚の板になっているので、押すのにコツがいる。慣れるとそれほど問題ではない。
  4. 著者の個体だけかもしれないが、本体に歪みがあって机に置いてボタン操作をするとガタガタと音がする。
このように多少の欠点はありますが、安いので許せる範囲です。

問題は価格が近いのに本機よりも多機能な Canon F-789SG との比較になるのでしょうか。本機 fx-375ES と F-789SG の比較は F-789SGの記事でだいたい書いたので、そちらを見てもらえれば良いかと思われます。
こちらで簡単に書くと、本機 fx-375ES の機能数は F-789SG より少ないのですが、F-789SG にも欠点があります。F-789SG の欠点は「大きい」「キー反応が少し悪い」「付属の説明書が読みにくい」「PDFの説明書で文字列検索ができない(2017年3月現在)」「出力だけをライン表示に切替えできない(結果をできるだけ小数で出したい時に不便)」であることを考えると、必ずしも F-789SG が良いとは思えません。

それにしても教科書表示入力ができる関数電卓がこんなに安いとは凄い時代になったものです。これで利益を出さないといけない電卓メーカーは大変でしょうね。市場独占して過剰な価格を付けれるようになったテキサス・インスツルメンツ社は例外でしょうけど(読物コーナーの「翻訳:アメリカのグラフ電卓事情(テキサス・インスツルメンツ社の独占)」を参照)。

本機は読物コーナーの「科学技術計算をしない人でも教科書表示関数電卓を使ってみよう!(CASIO fx-375ES)」でも扱っています。

テストモード(診断モード)

CASIO fx-375ES は、テストモード(診断モード)を搭載しています。
テストモードを使うことによってハードウェアの診断が可能です。メーカーが出荷検査や異常調査のために使用するものと思われます。
ただし、テストモードを実行することによって、メモリと設定は初期化されてしまいます。

下の藤堂俊介氏の動画でテストモードの使い方が分かります。 動画は、fx-373ES のものですが、fx-375ES でも同様に行えます。



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