メーカー | SHARP | |
型名 | PC-1250 | |
種別 | ポケットコンピューター | |
発売開始 | 1982年 | |
製造終了 | 製造終了しているが、その年月不明 | |
寸法 | 奥行 70mm × 幅 137mm × 厚さ 9.5mm(液晶部分の凸部を入れると約11.5mm) | |
重量 | 115g(電池含む。メーカー公表値) | |
入力方式 | ライン表示方式 | |
画面 |
文字単位のドットマトリクス(文字と文字の隙間に液晶がない)。
24文字 × 1行。1文字は 5×7画素。状態インジケーターは3個以上? |
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CPU | ESR-H (SC61860) (8 bit) 576 kHz | |
RAM | 2.2 KB | |
ROM/Flash | ROM 24 KB | |
電源 | CR2032 × 2 | |
プログラミング言語 | BASIC言語の一種 | |
公式ページ | なし | |
説明書URL | なし | |
購入年 | 1983年5月 | |
著者の購入価格(購入店) | 価格不明(阪急うめだ本店) |
世界最初のポケットコンピューターPC-1210が発売されてから2年後の製品です。PC-1250はポケットコンピューターの比較的初期の製品と言えます。ポケットコンピューターと言いますが、「QWERTYキーボード付きのプログラミング関数電卓」のことです。QWERTYキーボードを搭載しているため、それ単体で容易にプログラミングが可能でした。一体型のマイクロカセット+サーマルプリンターと合体して使うことも可能でした。
私が購入したものではなくて私の父が購入したものを譲り受けたものです。おそらく1990年よりも少し前に譲ってもらったような気がしますが、今となってはよく分かりません。大学生のときによく使っていましたが、社会人になってからも役立ちました。
今のグラフ電卓はプログラムをPCで書いて電卓へ転送することが多いようですが、本機 PC-1250 はQWERTYキーボードが搭載されていたので、それ単体で容易にプログラミング可能でした。しかもBASIC言語なので即興的にプログラミングできました。表示は1行しかないのですが、横24文字も表示できたので、それほど不便に思いませんでした。ライン表示入力(数式通り入力)の関数電卓としても利用可能だったので、ライン表示入力の関数電卓が珍しい時代に非常に重宝していました。
しかし、購入から20年ほどすると液晶画面の左側が黒く変色してそろそろ寿命が来ていることに気が付きました。そこで2004年に
SHARP EL-5120
を買ったのですが、QWERTYキーボードがないのでプログラミングをするのに手間がかかりました。しかも EL-5120 は3行あるのはいいのですが、表示幅が14文字と狭いので、数式やプログラムはむしろ PC-1250 の方が見やすいくらいでした。EL-5120 には失望させられました。
本当は新しいポケットコンピューターを買いたかったのかもしれませんが、その時代にはポケットコンピューターがほとんど絶滅していました。1996年から発売された PC-G850 シリーズは生き残っていたようですが、自分にとっては大型すぎてポケットコンピューターという感じのものではありませんでした。
今では PC-1250 の液晶画面が全面的に黒色化して、PC-1250 は完全にガラクタになっています。たまに PC-1250 の残骸を見ると今のグラフ電卓や関数電卓に納得できない自分に気が付きます。欧米では学校教育にグラフ電卓を使いますが、QWERTYキーボードを搭載すると試験に持ち込めなくなるので、グラフ電卓にQWERTYキーボードが付いていません。文化系社会の日本ではグラフ電卓は普及しておらず、関数電卓すら使う人はほんの一部です。こんな状況でポケットコンピューターが生き残るはずもありません。
最後のポケットコンピューターは SHARP PC-G850VS のようです。しかし、学校技術教育用ということで一般店舗では発売されなかったようです。それに1996年に発売された初代 PC-G850 から液晶解像度も変わっておらず、あまり進化していないようです。2015年に生産終了して在庫のみということになったようです (参考) 。Amazon Japan で2018年までは新品が3万円程度で売られていたようですが、2019年10月に確認すると新品はほとんど出品されていないようです。